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王崎眞記
「いらっしゃいませ」赤噛未白
「こんにちは」在間虚
「こんにちは」赤噛未白
「あれ!? 在間くん?」王崎眞記
「おや、二人とも知り合いだったんですか?」赤噛未白
「この間、柘榴をもらったんです」王崎眞記
「へえ」赤噛未白
「在間くん、骨董が好きだったんだね」在間虚
「別にそういうわけじゃないけど」赤噛未白
「え? そうなの?」王崎眞記
「虚はよくこの店に何も買わないのに遊びに来るんです」王崎眞記
「今日はたまたま外で会ったので、暇つぶしに連れて来ました」在間虚
「連れてこられた」赤噛未白
「あはは。暇つぶしですか?」王崎眞記
「ええ。何せ、いつもこの調子で閑古鳥が鳴いてるもので」
王崎さんの言う通り、店内にお客の姿はない。
けれど王崎さんはそれを気にする風でもなく、在間くんとくつろいでるように見えた。
赤噛未白
「お二人、仲が良いんですね」王崎眞記
「意外でしょう?共通点はあまりないんですが、仲良しなんです」在間虚
「見つかると捕まるから、自然とここにいるだけ」王崎眞記
「そんなに迷惑そうに言うことないでしょう」王崎眞記
「まあ、そんな感じでいつも暇しているので、あなたも気兼ねなく遊びに来てください」在間虚
「そうしてくれると僕も助かる」赤噛未白
「はい」二人のやり取りに笑ってしまいながら、頷く。