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赤噛未白
(向こうは、懺悔室かな?)赤噛未白
「?」懺悔室の向こうに座り込んでいる人影が見えた。
赤噛未白
(あっちに人がいる)近づいていくと、その顔に見覚えがあることに気づく。
赤噛未白
(あれ、もしかして組島くん……?)
いつもと違う服装というより現実では、あまり見かけないような感じだ。
自分も変な格好なので人のことは言えないのだが――。
赤噛未白
「組島くん――!」驚いて駆け寄ろうとすると、組島くんが勢いよく顔を上げた。
組島壊音
「俺の近くに寄るな!」赤噛未白
「――っ」
厳しい声に、思わず足を止める。
組島くんは睨みつけるようにして、私を見ていた。
赤噛未白
(どうして、組島くんがここにいるんだろう。それに、どうして近づいちゃいけないのかな)
疑問が後から後から湧いてくる。
でも、とてもじゃないけど、組島くんに聞ける雰囲気じゃない。
赤噛未白
(よくわからないけど、話しかけない方が良いのかな)赤噛未白
(せっかく会えたのに……)赤噛未白
「……」
立ち去るべきかどうか迷っていると、組島くんは胸の前で両手を組んでいた。
まるで懺悔室で懺悔する人のような姿だった。
赤噛未白
(怒ってるというよりは傷ついてるような、寂しそうな表情に見える)赤噛未白
(近づくなって言われたけど、反対側に座るくらいなら許してくれるかな?)そう思って、組島くんの向かい側の懺悔室に座る。