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王崎眞記
「あーあ、そんな無防備にしてていいのかな」赤噛未白
「え?」
いつの間にか背後に立っていた王崎さんが、私の首に手をかけた。
首筋に王崎さんの息がかかったと思うと、直後唇が押し付けられる。
王崎眞記
「あーん――」赤噛未白
「!?」
王崎さんは後ろから私の首筋に噛みついていた。
あまりのことに驚いて身をよじる。
赤噛未白
「――っ 王崎さん!?」
逃れようとしても、扉と王崎さんの体に挟まれて身動きが取れない。
首筋に深く埋まる犬歯の痛みに、眉をひそめる。
赤噛未白
「何するんですか! やめてください!」王崎眞記
「俺だけ仲間外れはずるいよね?だから、白雪のことを齧らせてよ」赤噛未白
「何言ってるんですか!?離してください!」私は体をひねると、渾身の力を込めて王崎さんを突き飛ばした。
王崎眞記
「おっと――」王崎さんがよろめいた隙に、距離を取る。
赤噛未白
(逃げよう――)赤噛未白
(これ以上この人と一緒にいたら、何をされるかわからない)