[Bloody Nightmare] Scenario
- フィオナ
- 「あなた達のこと、なんて呼んだらいいかしら。
私のことは、フィオナって呼んで。」
- ギラン
- 「オレ様のことは、ギラン様なァ!」
- フィオナ
- 「ギ、ギラン様……。」
- ギラン
- 「おう。」
- ラス
- 「…………。」
- ギラン
- 「ァんだよ、新入り。その目は。」
- ラス
- 「……別に。」
明らかにラスは、どうしようもないな、という
目でギランを見ていたような気がしてならない。
- ラス
- 「……オレのことは、ラスでいい。」
- フィオナ
- 「よろしくね、ギラン様、ラス。」
- ギラン
- 「…………。」
- ラス
- 「…………。」
ラスが、無言でギランを見る。
- ギラン
- 「あー……。うー……。」
- フィオナ
- 「?」
希望通りの呼び名で呼んだというのに、
ギランの目がうろうろと泳いだ。
- フィオナ
- 「ギラン様、どうかしましたか?」
- フィオナ
- (様付け、っていうからにはやっぱり口調も丁寧にしたほうがいいのよね?)
そう思ってかしこまってみたというのに、
ギランはますます変な顔になるばかりだ。
- ラス
- 「……ッく。」
- フィオナ
- (あ、ラスが笑った)
初めて見た。
普段は無表情であることが多いラスだが、
そうやって笑うと、印象が少し幼くなる。
かわいいな。
もっと見たい、そう素直に思った。
- ギラン
- 「……テメェ。笑ってンじゃねェよ!」