[Last Hope] Scenario
- ギラン
- 「オレが押さえておくからサァ。アルル、アンタが飲ませてやれよ。
アンタの弟なんだと。」
- ギラン
- 「早く早くッ!」
- アルル
- 「――……ああ。オレの、大事な……唯一の家族だ。」
- アルル
- 「オレが、飲ませてやろう……。」
- ギラン
- 「ぶー。なんかそれェ、ちょっと妬けんだけど。」
- アルル
- 「勿論、オマエのことも、大事な仲間だと思っているとも。」
- ギラン
- 「へえ、ほんとかヨ? 裏切ったら殺すぜ?」
- アルル
- 「ギラン、拗ねるな。」
そんな会話を交わしながら、ふたりはオレの体を力づくで押さえつける。
- ラス
- 「やめろ……! やめてくれ、兄さん……!!」
- アルル
- 「ラス、大人しくしろ。」
- ギラン
- 「そうそう。ちゃーんと大人しくしろってェ。」
- ギラン
- 「よォし。んじゃ、いくぜェ?」
暴れる体を、ギランに押さえつけられ、その口元に押し付けられる杯。
- ラス
- 「う、……! ぐっ……!!」
その中に満ちているのは、他種族の女たちの血だとわかっているのに、
立ち上る甘い香りに眩暈がする。