[Last Hope] Scenario
一瞬、メヨーヨとオージェの双眸に
不穏な色が浮かんだような気がした。
- ネッソ
- (……何か、あるのか?
狼種がウェブリンの国敵である、という以上のことが)
- メヨーヨ
- 「狼種の優れた身体能力を思えば、
あの塔から飛び降りて逃げると言うのも
不可能ではないだろうな。」
- オージェ
- 「そうだね、兄さん。」
- オージェ
- 「森に飛び込んだんでしょ?
うん、木々をクッションにしたなら、狼種なら逃げられそうだね。」
ふたりはうんうんとうなずきながら、
なにやら納得する。
そして。
- メヨーヨ
- 「……微力ながらこの私も、フィオナ救出のために力を貸そう。」
- メヨーヨ
- 「正式に軍を動かすともなれば、
父の許可がいるが、私の個人的な私兵ならば今すぐにでも動かせる。」
- メヨーヨ
- 「私設の兵ではあるが、優秀な部下だ。
すぐに彼らをフィオナの探索に向かわせよう。オージェ。」
- オージェ
- 「わかったよ、兄さん。
すぐにそのように手配させるね。」