「VARIABLE BARRICADE」

黛汐音: 「はい、ヒバリちゃんはまず、これを試着して。その間、他にも色々見てるから」
東条ヒバリ: 「ちょっと、汐音さ……」
黛汐音: 「着たところを見るの、楽しみにしてるね。それじゃ」
東条ヒバリ: 「……もう。強引なんだから」
黛汐音: 「ヒバリちゃん、サイズは問題ない？　着てみた感じはどう？」
東条ヒバリ: 「サイズのほうは問題ないけど……。着てみた感じはよくわからないわ。……ちょっと恥ずかしい」
黛汐音: 「ふふ。隠れてないでぼくにも見せて？」
東条ヒバリ: 「……笑ったり、しない？」
黛汐音: 「うん、笑わない。約束するよ」
東条ヒバリ: 「……じゃあ――」
黛汐音: 「ほら、やっぱりすごく似合ってる」
東条ヒバリ: 「本当に……？」
黛汐音: 「うん。柔らかいピンクが今のきみによく合ってるし、動くたびにシフォンが揺れるラインもすごくきれい」
黛汐音: 「それに、好きなものを身に着けると表情も自然と柔らかくなるし――」
黛汐音: 「……ヒバリちゃん、すごく可愛い。会場でも映えると思う」
東条ヒバリ: 「あ……ありが、とう……」