- 光森壱哉
- 「……こうして君にバラを捧げてみると、初めて会ったときのことを思い出すね」
- 東条ヒバリ
- (またスイッチが入ってる……)
- 光森壱哉
- 「【俺と、結婚してください】」
- 光森壱哉
- 「さすがにラディッシュ片手に言っても様にならないとは思うけど……」
- 東条ヒバリ
- (ああ、自覚はあるのね)
- 光森壱哉
- 「でも、俺の気持ちは今も変わらないよ」
- 光森壱哉
- 「綺麗な花でも、得意な料理でも、なんでもいいんだ。君の気持ちが引けるなら……」
- 東条ヒバリ
- (引いてるわ。別の意味でだけど)
- 光森壱哉
- 「もう一度言おうか。……ヒバリさん。俺と結婚して――」
- 東条ヒバリ
- 「……………………」
- 光森壱哉
- 「ん? あれ……? 今そういう空気じゃなかった?」
- 東条ヒバリ
- 「……そういう、とは?」
- 光森壱哉
- 「ふたりの思い出語りから流れ始める小さな恋のメロディー的な」
- 東条ヒバリ
- 「気のせいですね」
- 光森壱哉
- 「ええ……?」