- カズ
- 「人の彼女に汚い手で触らないでくれるかな?」
- 男性
- 「痛ぇえええっ!! おい、離せ……!」
- 東条ヒバリ
- 「!?」
- カズ
- 「さっきは僕が悪かったよ。あんなに怒るなんて思わなくて。ちゃんと謝るから許してくれるかい?」
- 東条ヒバリ
- (恋人の、フリ……!)
ナンパ男の腕を捻上げながら、もう一方の腕でふわりと私を抱き寄せる。
その状況に呆然としながらも、突如現れた人物を凝視する。
……春日じゃない。
どう見ても知らない人だ。
私の視線に気付いたその人物が、軽く目配せする。
そしてにっこり微笑む、彼。