オトメイト『スペードの国のアリス ~Wonderful White World~』公式サイト
- アリス=リデル
- 「……ごめん。説明を求めておいてなんだけど、あんまり理解出来なかったわ」
- アリス=リデル
- (ゲームとかルールとか、なんのこと?
土地が動く引越しっていうのも意味が分からない)
- ナイトメア
- 「ふふ、そうだろうな。
しかし、すぐに理解して馴染むさ。
ただ忘れただけで、実際に体験してきたことだ」
- ナイトメア
- 「この、君にとっては無茶苦茶な世界で、住むところを変えながら残ってきた。自分の意思で。
今はそれだけ分かっていれば充分だよ」
- ナイトメア
- 「……ああ、いや。それだけではないな」
- ナイトメア
- 「これも伝えておかなくては。私は、クローバーの国で一緒だったほうの私だよ。
ダイヤの国でも、夢の中でなら何度か会ったが」
- アリス=リデル
- (……?
他のナイトメアもいるみたいな言い方ね……?)
- ナイトメア
- 「…………」
- ナイトメア
- 「……今回は、複数の軸を巻き込んで大きな引越しが起こった」
- ナイトメア
- 「だから変わってしまっている場所も多いが、クローバーの国だった軸に戻ってきたということだ。
私以外とも、多くの再会を果たせるだろう」
- アリス=リデル
- 「……あなた以外にも、知り合いがたくさんいるということ?」
- ナイトメア
- 「ああ、たくさんいるよ。
余所者はこの世界の住人に愛される。
君がいなくなって寂しがっていた者も──」
- ???
- 「ちょっとちょっと、駅ちょ──いや、ここでは夢魔さんか。
抜け駆けはずるいんじゃないの、夢魔さん?」
- ナイトメア
- 「!!」
- アリス=リデル
- 「……!?」
- 突然ドアが開くような音がしたと思って見やれば、本当にいつの間にかドアが出現していた。
- ???
- 「一人でおいしいとこ全部持っていく気?
そういうの、ずっるいなあ。
俺は許さないよ~?」
- 何もない空間にどんと現れたドア。
その扉を開け入ってきたのは……なんだかやたらとピンクな人だ。
- ピンクと黒のファー、ピンクの髪。
そして……ピンクの猫耳。
- ナイトメア
- 「ボリス、おまえ……!
また勝手に入ってきたのか」
- ナイトメア
- 「チェシャ猫とはいえ、私の領域にまで気軽に入ってくるなと言っているだろう!
許可は取ったのか、許可は!?」
- ???
- 「そんなの、あんたがくれればいいだろ。
領域の主で、現家主でもあるあんたが許したってことで、問題なしだ」
- ナイトメア
- 「私は許していない! 怒っているんだ!!」
- ピンクな人とナイトメアは言い争いを始める。
私はといえば感覚も麻痺してきたのか、そんな二人をぼーっと傍観していた。