オトメイト『スペードの国のアリス ~Wonderful Black World~』公式サイト
- 人が減った室内で、それまでおとなしく伏していたライオンが起き上がり、飛び掛かるように玉座のすぐ傍へ移動する。
- 黒の城の兵士
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「おい! よさないか!」
- 黒の城のメイド
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「駄目ですよ、陛下に対してご無礼な……!」
- ハンニバル=ゴールド
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「おおっと……、よしよし。くくっ、可愛い奴め」
- 残る兵士やメイドが慌てたように呼び掛けるが、当のハンニバルはまったく動じることもない。
- 飛び掛かってくる巨体をそのまま受け止め、抱き返し、撫でてやる。
- ライオンは、ごろごろと喉を鳴らした。
動きだけ見ると、猫を扱うかのようだ。
- だがサイズ感が違う。
ライオンは、大柄な男性であるハンニバルよりもさらに大きい。
- アリス=リデル
- (あんなの……、平然と扱うなんて。
この人も大した神経だわ)
- ぬいぐるみ状態のときも知っているとはいえ、今は完全な大型肉食獣だ。
噛みつかれれば無傷ではいられないというのに。