オトメイト『スペードの国のアリス ~Wonderful Black World~』公式サイト
- ブラッド=デュプレ
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「……やれやれ。
私は別に、おまえを苦しめたいわけではないのだけれどね」
- ブラッド=デュプレ
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「私だけでなく、おまえにとってもよかれと思ってのことなのだが……、
私なりの信頼が伝わっていないようで残念だ」
- ハンニバル=ゴールド
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「ちっ、気色悪いこと言ってんじゃねえ。
ご存知の通り、俺は暴力だけで勝ち上がってる男なんだよ。
信頼なんか欲しくもねえ」
- ブラッド=デュプレ
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「分かった分かった、そうへそを曲げるな」
- ブラッド=デュプレ
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「どうやら今は私の願いを理解してもらうだけの余裕がないようだ、この話はまた今度にしよう」
- ブラッド=デュプレ
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「それより……」
- そこでいったん言葉を切ると、ふいにブラッドは高所を仰ぎ見るように顔を上げた。
- ブラッド=デュプレ
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「何か用事があるんじゃないのか、アリス?
遠慮することはない、下りてきなさい」
- アリス=リデル
- 「!」
- アリス=リデル
- (えっ……私がいるの、気付いていたの!?)
- 顔はこちらのほうを向いていたものの、まさか本当に私を見ているとは思わなかった。
- 立ったままずっと下を見下ろしているとバランス感覚がおかしくなりそうで、手近な座席の背もたれを支えにしていたのだ。
- それが壁になり、下からは私の姿もほとんど見えていなかったはず。
- アリス=リデル
- (これじゃまるきり隠れて盗み聞きしていたようにしか見えないけど……、実際そうだものね)
- ばつの悪さしかないが、呼ばれては出ていくしかない。