オトメイト『スペードの国のアリス ~Wonderful Black World~』公式サイト
- ジョーカー
-
「はい、お待ちどおさま」
- 私とブラックさんの前にティーカップ。
そして、大きな皿に移されたクッキーが並べられる。
- アリス=リデル
- 「ありがとう」
- ジョーカー
-
「こちらこそ、美味しそうなクッキーをありがとう。
さあ、頂こう」
- ジョーカー
-
「ほら、ジョーカー。
君もそんな仏頂面ばかりしていないで食べなよ?」
- ジョーカー
-
「俺はいつもこういう顔だ。
おまえみたいに嘘くさい顔はしてねえんだよ!」
- ジョーカー
-
「嘘くさいって……。嘘は嫌いじゃないけど、
顔が嘘くさいなんて言われるのは心外だなあ」
- ジョーカー
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「大体、顔の造形でいえば、君だってまったく
同じなのに」
- ジョーカー
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「造りは同じでも他がまるきり違うだろ。
俺はおまえほど腹黒くねえからな」
- アリス=リデル
- 「……ホワイトさんが腹黒いの?
ブラックさんより?」
- ジョーカー
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「ああ、おまえはこいつの意地の悪さを忘れちまってるだけだ」
- ジョーカー
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「おまえが付けたその阿保らしい名前も、完全に逆だぜ?
何も分かっちゃいねえくせにぱっと見だけで付けやがって」
- ジョーカー
-
「それは仕方がないだろう、ジョーカー。
君はいつだってそんな調子なんだから、『ブラック』と呼びたくもなるさ」
- ジョーカー
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「嫌なら、もっと優しく接してあげればいいのに」
- ジョーカー
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「充分優しいだろうが。
俺様ほど優しいジョーカーが他にいるか」
- ジョーカー
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「ここにいるよ。俺だって優しいジョーカーだ」
- ジョーカー
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「ジョーカーは俺達二枚だけ。
そして、どっちも優しいってことだね」
- ジョーカー
-
「はあ? だから、おまえは優しくないだろっての!」
- ジョーカー
-
「またそうやって決め付ける……、優しさの形はそれぞれだっていうのに」