- カタリナ
- 「キース、身体は痛くない? 怪我は? 気持ち悪くない??」
- どう手当てをすればいいのか分からずおろおろしていると、キースは寂しそうに笑った。
- キース
- 「今度はちゃんと義姉さんを守れたと思ったんだけど、そんな顔をさせちゃうなんてね……」
- カタリナ
- 「何言ってるの! ちゃんと守ってもらったわ!」
- キース
- 「そ、っか……。……良かった……」
- ふわりとキースが微笑む。
その顔を見た瞬間、ほっとしたやら情けないやらで涙があふれてきてしまった。 - カタリナ
- 「キース、しっかりして……! お願い、死なないでキース~!!」
- キース
- 「義姉さん……。大丈夫。僕は……ずっと、いるから……」
- 意識が朦朧としているのかもしれない。
キースが私の涙を拭うように、たどたどしく私の頬に手をかける。
そして――。
顔が近づいてきたかと思うと、唇に柔らかいものが触れた。 - カタリナ
- (……え?)