- 零崎紘可
- 「……光、もう私のことは本当に放っておいて」
- 私は光に背中を向け、歩き出した。
- 弐藤光
- 「…………」
- 弐藤光
- 「待って下さい」
- 弐藤光
- 「放っておける訳、ないじゃないか……」
- 後ろから光に強く抱き締められた。
光の表情は見えないが、耳元で聞こえる彼の声はとても悲痛を帯びたものだった。
- 零崎紘可
- 「光に私の気持ちは分からないよ」
- 弐藤光
- 「…………」
- 弐藤光
- 「俺は今まで自分の為だけに戦ってきました。
ただ生徒会長に勝つことだけしか頭になかった」 - 弐藤光
- 「でもあなたは違いました。
あなたが戦う時は、いつも誰かの為でした」 - 弐藤光
- 「だったら……俺はそんなあなたを守りたい。
あなたも、あなたの大切なものも絶対に守ってみせる」 - 弐藤光
- 「……そんな風に思ってる相手と、本気で戦うことなんてできませんよ」