- 参河利保子
- 「あら。戦ったのね、伍代君。てっきり逃げたのかと思ってたけど」
-
人数分のお茶を淹れてくれた利保子さんは、
意外だと言わんばかりの声色で軽く目を見張った。
- 伍代朋江
- 「ふんっ!」
-
伍代は不機嫌そうに鼻息を鳴らしながら、
利保子さんの淹れてくれた紅茶に口を付ける。
- 参河利保子
- 「言っておくけど、
本当ならあなたたちのような野蛮な男に淹れるお茶なんて
ないんですからね。有難く飲んでちょうだい」
- 玖折巡
- 「はぁ……毎度毎度同じことを言わないで下さい。
そもそも、誰がいつ淹れてくれと言いました?
俺たちは飲みたくて飲んでいる訳じゃ――」
- 漆原景太郎
- 「あーいつも美味しいなぁ! 参河先輩の淹れてくれる紅茶は。ね、会長」
- 壱園央助
- 「あぁ、そうだな。利保子、いつもありがとう」
- 参河利保子
- 「別にあなたたちにお礼を言われる為に淹れてる訳じゃないわよ。
ついでよ、つ・い・で」
- 玖折巡
- 「央助さんがわざわざ礼を言って下さってるのに何なんですかその態度は……」
- 壱園央助
- 「巡、落ち着け」
- 玖折巡
- 「…………」
- 参河利保子
- 「さぁ、紘可ちゃん。あなたは好きなだけおかわりしていいからね」
- 零崎紘可
- 「は、はい。ありがとうございます」
- 零崎紘可
- (あーまた始まった……)