- 零崎紘可
- (私はもう戦わないって決めたんだ)
- 零崎紘可
- (だって私には戦う理由がないし、
刀で戦うんなんて正直やっぱり怖い……)
- 零崎紘可
- (でも――)
- 伍代朋江
- 「あ? 何のつもりだてめぇ」
-
私は陸平先輩の前に立ち、伍代に向かって左手を差し出した。
もちろん、手袋を外した左手を。
- 零崎紘可
- 「み、見ての通りだけど……」
- 伍代朋江
- 「どういう風の吹き回しだよ。
もちろんてめぇともいずれやるつもりだが、それは今じゃねぇ、どけ」
- 零崎紘可
- 「あんたとなんて二度と戦いたくない。
ううん、誰とも戦いたくない。
……でも、どかない」
- 伍代朋江
- 「はぁ? 何言ってんだよてめぇは」
- 陸平崇樹
- 「零崎、君は……」