- 弐藤光
- 「はぁっ……!!」
-
初手で勝負を決めるつもりなのか、
光は生徒会長の出方をうかがうことなく深く間合いへと踏み込む。
易々と懐への侵入を許したのは光の気迫故か、
それとも生徒会長の余裕の表れなのか。
低い姿勢を保ったまま光は、そのまま刀を振り抜こうとした。
- 零崎紘可
- (このままいけば光の勝ち……!)
- そう思った瞬間だった。
- 弐藤光
- 「!!」
-
金属同士がぶつかる甲高い音。
それがしたと同時に、光の手の中にあったはずのものは宙へと舞い、
体勢を崩した光はその場に倒れ込んだ。
即座に体を起こした光だったが、
少しの隙も与えることなく生徒会長は光に刀を向けた。
- 壱園央助
- 「うん。少しだけど以前戦った時より強くなったようだね、光。
戦略としても上々だ……でも」
- 壱園央助
- 「その程度じゃ僕には届かないよ」
- 弐藤光
- 「…………」
-
光に突きつけられた切っ先は、
何の躊躇いもなく彼の刻印数を斬った。
- 弐藤光
- 「くっ……!!」
- 壱園央助
- 「僕の勝ちだ」
- 零崎紘可
- (やっぱり強い……壱園央助)