ラン「……っい、つぅ……───!?」
ニケ「ラン!?」
私の太腿に冷たいものがさっと這って、
ほぼ同時に鋭い針で刺されたような痛みがあった。
ニケ「蛇か!!」
ニケが制服のケープの内側にさっと手を入れ、ナイフを掴んだ。
ニケ「……っ」
けれど、その手をすぐに引っ込め、私の前にしゃがみ込んだ。
ニケ「じっとしてて、すぐに毒を吸い出すから」
ラン「え?きゃ……───」
ラン「……っ……」
彼の唇は冷たかった。
でもそう感じたのも、蛇に咬まれた跡がどんどん
赤く腫れて熱を持ち始めていたせいかも知れない。
ラン「ニケ、あ、あの……」
ニケ「すぐに済むから大丈夫。毒を吸い出したらすぐメフィストに来てもらおう」
ラン「う、うん……」