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- 乙丸平士
- 「待ってくれ、七海」
- 不知火七海
- 「…………」
- 乙丸平士
- 「今、お前にだけ話しかけてるんだ。
……少しの間だけでいい、聞いててくれないか?
ごめん、七海。オレが守ってやれなかったせいで、
……辛い思いさせて」
- 不知火七海
- 「……!」
- 不知火七海
- (どうして謝るの? 私、酷いことしたのに。
勝手に貴方の記憶を……奪ったのに)
- 不知火七海
- (乙丸さん……)
- 乙丸平士
- 「何でそんなに自分のこと責めるんだよ。
もしかして……オレの記憶を消したことが原因か?」
- 不知火七海
- 「…………」
- 乙丸平士
- 「もう気にすんな。オレは何とも思ってないよ。
そりゃちょっとびっくりしたけどさ。
……お前を好きな気持ちはちゃんとここにあるんだ。
この気持ちさえあれば、それで十分だ。
オレさ、考えたんだ。目的地に着いてからのこと。
……お前の言うとおり離ればなれになったとして……。
オレにはこの力がある。離れても、お前に気持ちは伝えられる。
一緒にいなくても好きでいられるんじゃないか。
そんな風にも考えたんだけど、……やっぱり無理なんだよな。
オレ、好きな女と離ればなれでもいいなんて、思えないから」
- 不知火七海
- 「…………」
- 乙丸平士
- 「抱きしめたいし、キスもしたい。
その先だって……だから、やっぱり離れるなんて無理なんだよ。
今、そこにいるんだよな?
このガラスの向こう、近くにいるんだよな……。
でもさ、お前に触れられないだけで、お前が遠く感じるんだ。
オレ……それくらいお前が好きなんだ」
- 不知火七海
- 「…………っ」
-
深琴さんは言った。 離れても大丈夫なように、今思い出を作るべきだと。
……でも私には無理だ。思い出だけじゃ、生きていけない。
この人がいないと……
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