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螢彩院・F・琉輝
「……うわ、何アレ」
その時、螢彩院さんが顔をしかめる。
彼の視線の先を辿って振り返り――。
私はそのまま、固まった。
ヒロイン
(なんで石像……?)
ラウル・アコニット
「あー、これ、ここに置いていいかなー」
ヒロイン
「ええと、それは……?」
ラウル・アコニット
「もちろん、ネプチューンの像だよ」
ヒロイン
「これが、ネプチューン?」
キューピットはともかく、ネプチューンは神話でも“実際”でも男だ。
けれどその像は女性に見える。
ヒロイン
(というかこの像って……どことなく……叔母さんに、似ているような……)
ラウル・アコニット
「どう? 君のイメージに合ってる?」
ヒロイン
「うーん、やっぱり個人的にはネプチューンは筋骨隆々なほうが……」
ラウル・アコニット
「でもオレ、確かに見たんだよ。
ボルトモアのネプチューン祭りで。
ねえギル?」
ギル・ラヴクラフト
「え、いや俺は見てないけど……そんな飾りあったっけ?」
ラウル・アコニット
「飾りじゃなくて、本物だよ!
本当のネプチューンにオレは会ったんだ」
ラウル・アコニット
「というわけでここにネプチューン像を置いておくね。
これできっと津波から守って貰えるよ」
螢彩院・F・琉輝
「そのブサイクな像、邪魔なんだけど。
せめて自分の部屋へ置いてよ」
ラウル・アコニット
「え、駄目? ご飯一緒に食べたいんだけど」