SCENARIO
- ジェド
- 「………。おはようございます、主様」
不機嫌さを隠そうともせずに声をかける。なのに、男はむしろ嬉しそうな顔をする。
- 塔の主
- 「おはよう。随分と遅いお目覚めだね」
- ジェド
- 「誰かさんのせいで夢見が悪かったみたいだ」
唇が触れていた部分に手をやり、先ほどの感触を拭い取る。
- 塔の主
- 「いつものおまじないだよ。君の瞳が、熱を帯びていたようだったからね」
- ジェド
- 「それはどうも……次からは起きている時に頼む」
- 塔の主
- 「ほう。起きている時ならいつでも構わない、と」
- ジェド
- 「そんなことは一言も言ってない」