宮ノ杜 勇
「どうされた、兄上殿? 顔色がすぐれぬようだが?」
宮ノ杜 正
「……いや、別に。ところで今夜のこの酒は、誰が支度したんだ?」
加賀野平助
「勇様のご注文でございます。特別に正様のために取り寄せた物にございます」
宮ノ杜 正
「何……?」
宮ノ杜 勇
「ククク、如何なされたかな? わざわざ「正のために」取り寄せさせたのだ、喜んでくれてもいいのではないか?」