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- 星野市香
- 「浮かれてすみません……」
- 柳 愛時
- 「…………これも、女子の憧れか?」
- 星野市香
- 「い、いえ、さすがにこれに憧れたことはないんですけど!」
- 星野市香
- 「……でも、柳さんとならやってみたいなって、そう思ってしまって」
- 柳 愛時
- 「……はあ」
- 星野市香
- 「……呆れましたか?」
- 柳 愛時
- 「いや、そうじゃなくてだな……。まあいい、お前のお願いなら叶えてやる」
- 柳さんの頬が、少し赤く染まっている。
でも、私のわがままを叶えると言ってくれた。
- 星野市香
- 「ありがとうございます……!」
- これはもう、一生の思い出になる。
そろそろとハートのストローに手を伸ばす柳さんの姿を、感動と共に目に焼きつけた。
- 柳 愛時
- 「これは……恥ずかしい、な……」
- 星野市香
- 「やっぱり、初めて……ですよね?」
- 柳 愛時
- 「当たり前だろう」
- 声に若干拗ねたような色が混ざったように聞こえたのは、気のせいだろうか。
ちなみに、私だって初めてだ。
- 星野市香
- (柳さんが前に付き合ってた人とは、さすがにこんな子供っぽい真似したことなかったんだろうなあ……)
- 私だって、こんなことをしたくなるとは少しも思っていなかった。
恋って、本当に恐ろしい。
つい、言い訳をしたくなってしまうほどに。
- 星野市香
- 「……あの、私も今までこういうのには全然興味、なかったんです。本当です」
- 星野市香
- 「でも、柳さんと一緒だとつい色んなことをしたくなってしまって……子供っぽいことでも、恥ずかしくて赤面しそうなことでも」
- 星野市香
- 「さすがに、まだ学生気分でいるわけじゃないんですけど……楽しくて仕方がないんです」
- 柳 愛時
- 「それは……俺も、同じだ」
- まだ少し恥ずかしそうにしながらも、柳さんが、ふんわりと微笑んだ。
- 柳 愛時
- 「今まではドライな付き合いばっかりだったからな……なんというか、こういうのは新鮮だ」