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- 白石景之
- 「13番より、俺……君を好きな自信あるよ。だから……いいよね?」
- 不意に告げられた『好き』に動揺した瞬間――
頬に、キスされていた。
- 星野市香
- 「!!?」
- 咄嗟のことで、声が出ない。
- 白石景之
- 「ん……」
- 間近で感じた息遣いに、肩が震えた。
- 星野市香
- (うそ、そんな……)
- 星野市香
- (え、どうしよう。どうしたら……)
- 何をどうしたらいいのか、わからない。
これがなんとも思ってない相手なら、突き飛ばすなり嫌がるなりしたんだろうけど。
白石さんが相手というだけで、身体中が沸騰したように熱い。
- 星野市香
- (挨拶みたいなノリ……ってわけじゃないよね。『好き』って言われたし)
- 星野市香
- (いやでも、『13番より』ってことは、深い意味はないの……?)
- 白石景之
- 「ふふ。13番とは全然違う反応だね?」
- 星野市香
- 「そんなの……当たり前じゃないですか」
- 13番は猫で、白石さんは人間で……――私の、好きな人なのだから。
- 白石景之
- 「うん。今ので13番より意識してくれてるのはよくわかったよ」
- 星野市香
- 「……じゃあ、もう満足ですよね?」
- 白石景之
- 「ううん。新たな疑問がわいた」
- 星野市香
- (あ、嫌な予感)
- これ以上、白石さんの疑問に振り回されるわけにはいかない。
- 星野市香
- 「あのですね、もう……」
- 白石景之
- 「頬でこれなら、口にしたらどうなるのか検証してみていい?」
- 星野市香
- 「っ!?」