- 源 義経
- 「……つぅ」
- 春玄
- 「横になったほうがいい。ほら、運んでやるから」
- 源 義経
- 「……嫌だ。春玄に触れたいんだ。今、すごく」
- 春玄
- 「だが……」
- 源 義経
- 「お願いだ。お前にも私に触れてほしい……」
- 源 義経
- 「んんっ……」
- 源 義経
- (春玄は私のものなんだと、もっと感じたい)
- 源 義経
- 「……ん、っ」
- 源 義経
- 「春玄……もっと……」
- 春玄
- 「……っ」
- 源 義経
- 「ふ……っ、あ」
- 源 義経
- (嬉しい……春玄が求めてくれている)
足首に響く痛みに顔を微かにしかめると、春玄の腕が私をすぐに支える。
言いながら私が顔を寄せるのと、春玄が顔を近づけるのは同時だった。
唇が触れ合った瞬間、体の芯は熱くなり、お互いのことしか考えられなくなる。
春玄の首に巻き付けた腕に力を込めて、さらに体を密着させれば嗅ぎ慣れた春玄の香りでいっぱいになった。
いつもなら恥ずかしくて仕方がないのに、今は唇から素直にわがままが零れる。
私を支える手に力が入った。
さらに深く唇を求めて、春玄の舌が絡まる。
いつもと違って荒々しい口付けに、鼓動は速まっていくばかりで。