オトメイト『終遠のヴィルシュ -EpiC:lycoris-』
- セレス
- 「……!
アンクゥ……!」
- 何気なく空を見上げた私は、
彼の手を引っ張って引き止めた。
- アンクゥ
- 「ど、どうしたんだい、姫君?
君がそんなに大声を上げるとは珍しい」
- セレス
- 「見てください、空……!
すごく綺麗です!」
- アンクゥ
- 「…………?」
- 死の番人が、
アルペシェールの空を、
その真紅の瞳に映す。
- そこには――。
- アンクゥ
- 「…………!!」
- 夜明けの空を彩る、
七色の橋がかかっていた。
- アンクゥ
- 「夜明けの、虹……。
まさかこの場所で見られるとは……」
- 共に空を見上げていたアンクゥが、
感嘆の吐息を漏らす。
- セレス
- 「はい!
こんなに綺麗な虹を見たの、
私、初めてです……!」