オトメイト『終遠のヴィルシュ -EpiC:lycoris-』
- シアン・ブロフィワーズ
- 「……なんだ」
- 私の視線に気づいたのか、
シアンさんは訝しげな表情をした。
- セレス
- 「あ、いえ……」
- セレス
- 「全自動サンドイッチ供給機の次は、
なんと呼んでいただけるのかな――。
と思ったら、つい」
- シアン・ブロフィワーズ
- 「………………?」
- 微笑む私に、
シアンさんは心底わからない――
という顔をした。
- シアン・ブロフィワーズ
- 「呼び名が変わった程度で
一喜一憂するとは、お前も単純な女だな」
- シアン・ブロフィワーズ
- 「だが――」
- シアン・ブロフィワーズ
- 「そんなことで笑う暇があるのなら。
――精々俺の邪魔をしてくれるなよ」
- セレス
- 「きゃっ……」
- ツン、と。
- シアンさんの、
普段はデータを操る指先が、
私の額をくすぐる。
- シアン・ブロフィワーズ
- 「……まあ、
わきまえているお前のことだ」
- シアン・ブロフィワーズ
- 「余程のことがない限り、
俺を失望させることはないだろうがな」
- セレス
- 「…………!」
- ――近い、すごく近い。
- シアン・ブロフィワーズ
- 「呼称の変更が、
お前の労働意欲に繋がるのなら、
変えてやっても構わんが……」
- シアン・ブロフィワーズ
- 「俺は実績のない相手に報酬はやらん。
呼んでほしければ精々励め」