不思議なことに、彼は少しも抵抗しなかった。 こんなことをされたら、絶対痛いはずなのに。 我慢なんてできないはずなのに。 何も言わず、ただ黙って悲しげな顔をするだけだった。 |
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ロウ | 「……気は済んだかい?」 |
彼のその穏やかなな声に、わたしの心はまたざわめき始める。 悪いことをしているのは彼の方で、彼はわたし達の【敵】のはずなのに。 それなのに――、 |
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イヴ | 「ご……、ごめんなさい。噛んだりして……」 |
口をついて出たのは、そんな言葉だった。 なぜそんなことを言ったのか自分でもよく分からない。 でも、彼の辛そうな顔を見ていることが、どうしてもできなかったのだ。 |
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ロウ | 「いいんだ。オレには、君にこうされて然るべき理由がある。 |
※画面は開発中のものです