オトメイト『DAIROKU:AYAKASHIMORI』(略称:ダイロク)|ギャラリー
- 妖狸・壱
- 「おい、てめぇ。調子こいてんじゃねぇぞ」
- 威圧的に迫られると、さすがに怯みそうになる。
けれど、毅然と背筋を伸ばし、視線を真っ向から受け止め、ここは穏やかにことを収めようと試みた。
- 秋津しの
- 「ぶつかってしまったのはすみません。
私も前をちゃんと見ていなかったので……」
- 秋津しの
- 「ただ……調子に乗っている、というのは何のことでしょうか。
私、何かしましたか?」
- 妖狸・壱
- 「何かしたか、じゃねぇ!」
- けれど、言い方が悪かったのか、妖狸が激昂して腕を振り上げた。
- 白月
- 「そこまでじゃ、狸ども!」
- 秋津しの
- 「白月さん……!」
- 私に掴みかかろうとしていた手は、寸でのところで白月さんの手に捕らえられていた。
- 白月さんが最小限の動作で手を払いのけると、妖狸は思い切り投げ飛ばされてしまった。
- ほんの一瞬の出来事だ。
- 秋津しの
- (すごい、今の動き……!)
- 妖狸・壱
- 「いってぇ~! なにすんだよ!」
- 妖狸・弐
- 「こいつ、たしかキクツネの統の……」
- 妖狸・参
- 「やばいって、なあ。もう行こうぜ」
- 白月
- 「大事なかったか、しの」
- 秋津しの
- 「はい。ありがとうございます」