――上手く会話ができない。
自分のことだけでなく、
フランの動きや言葉のひとつひとつが
いつもよりずっと気になってしまう。
私がそんな様子なせいか、
フランも落ち着かない様子で、
私から目を逸らしていた。
- カルディア
- 「…………」
- フラン
- 「…………」
- カルディア
- 「そ、そうだ。私、紅茶淹れてくるね」
- カルディア
- 「皿洗いも終わってるはずだから、フィーニスも呼んで――」
- フラン
- 「――! 待って!」
- カルディア
- 「!」
逃げるように去ろうとした私を、
フランの腕がしっかりと掴む。
そして、いつにない強引さで、
フランは私を振り向かせた。
- フラン
- 「……フィーニスは呼ばないで」
- フラン
- 「君とふたりきりで、話がしたいんだ。
……カルディア」