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  • シリーン 「ロラン、様……駄目……。駄目、です……」
  • ロラン・クライデル 「駄目? なんで?」
  • シリーン 「だって、こんな事、普通じゃありません――」
  • ロラン・クライデル 「普通じゃない事をしちゃ駄目なんて、そんな決まりないでしょ?
     ん……」
  • シリーン 「っ……!」
  • 首の後ろにキスをされて、思わず仰け反りそうになる。
    けれど後ろから抱きしめるロラン様と、背中に手を回すヴィンス殿下に、その自由さえも奪われる。
  • ヴィンス・ルーガン 「っ……お前は邪魔だ。さっさとどけ」
  • ロラン・クライデル 「ふふっ、ヴィンス殿下。
     嫌だって言うなら勝負しましょうよ……。
     どっちが彼女を可愛がることができるのか、さ……」
  • ロラン・クライデル 「より彼女を悦ばせることが出来たほうが、彼女を手に入れられる……」
  • ロラン・クライデル 「けれど、彼女が三人でいることを選ぶなら僕たちは二人で、彼女をたっぷり愛するんです。
     ……どうですか?」
  • ヴィンス・ルーガン 「……っいいだろう。負けるつもりはないがな」
  • ヴィンス殿下が再び乱暴に私の唇を奪う。
    それだけで気持ちいいのに、背後からロラン様が私の髪や首にキスをするのだ。
  • シリーン 「ん……やだ……ロラン、さまぁ……っ……」
  • ヴィンス・ルーガン 「コイツの名前ばかりを呼ぶな!」
  • シリーン 「んんっ……!」
  • 声を奪うように深くキスをされ、息ができなくて、くらくらとした。
  • シリーン (どうしよう、こんな――)