月下ノ国の名家《玖一族》の現当主であり、次期国王の青凛公子の
太傅(教育係)。
兄が一人いるが、実力で当主の座を射止めた切れ者。
文武両道で、非常に頭の回転が速いためか、話が通じない者を前にすると、時折、言葉が厳しくなることもあるが、物事を冷静に対処する能力にも長けている。
玖一族の命運を背負いながら、青凛公子の太傅として、立派な国王となってもらうべく、試行錯誤の日々を過ごしている。
華奢で小柄だが、誰もが驚くほどの大食漢。
玖 燕來のあらすじ
第一公子太傅である燕來には、玖家の当主として必ず果たさねばならない悲願があった。
悲願の為には情を捨て、手段を選ぶな、常に冷徹であれ――そう教えられ、安らぎも知らぬまま生きてきた燕來は、主人公と過ごすうちに平穏を知ってしまう。
だが、その頃すでに彼の意思を離れて動く思惑があった。
おかしてはならぬ禁忌が忍び寄り、生まれながらに与えられた役目が彼らを蝕んでいく。