- ユイ
- 「っ!」
- レイジ
- 「さあ、言いなさい。……逃がしはしませんよ」
- ユイ
- (怖い……けど……)
- ユイ
- 「…………」
- レイジ
- 「なおも答えないのなら、つまりは肯定とみなします。よろしいですか?」
- ユイ
- 「…………それでも、構いません」
- レイジ
- 「っ!」
- ユイ
- (ごめんなさい、レイジさん。けど、私は……)
- ユイ
- 「こんなこと言ったら、きっと気を悪くすると思いますけど……素直な気持ちを、言わせて下さい」
- ユイ
- 「私が好きになったレイジさんは、誰よりも不器用なレイジさんです」
- ユイ
- 「けど、そんなところが大好きなんです」
- ユイ
- (無能だなんて思わないけど、やっぱりそれはレイジさんらしさだと思う)
- ユイ
- (その分誰よりも努力を怠らない、素敵なところがたくさんある)
- ユイ
- (だから私は、ずっと傍にいたいって、思ってる)
- レイジ
- 「っ、貴女にそのようなことを言われたくない!」
- レイジ
- 「貴女に……貴女、だから……」
- ユイ
- 「レイジさん……!」