白石景之
「それ以上はダメ。……君、死にたいの?」【――お静かに。でないと……死にますよ?】
星野市香
「!」あの時の声がよみがえって、身体に震えが走った。
白石景之
「震えちゃって……可愛いなあ。でも、安心して。俺が知っても、君は死なないから」白石景之
「俺の役目はね、君を柳君たちの隠れ家に連れて行ってあげる事なんだ」
その言葉に、彼が柳さんの言ってた【迎え】なんだと理解した。
(あの場にいた3人だけじゃなくて、現職の警察職員も仲間だったって事……?)
白石景之
「にしても、君もついてないね。いきなり非日常に放り込まれちゃって」白石景之
「いつ、どんなタイミングで死が訪れるかわからないって、どんな気分? ねえ、俺に教えてよ」星野市香
「教えてって言われても……」綺麗な笑顔を浮かべているけど、なんだか底知れないものを感じる。