GALLERY

ユイ
「きゃっ……!?」

ユイ
「ど、どうしたんですか？」

レイジ
「今は、こちらを向かないでください。貴女と視線を合わせていると、自分を見失いそうになる」

レイジ
「自分の経験も知識も存在も。すべてが揺らいでしまいそうで……」

ユイ
（っ……記憶を取り戻せば今のレイジさんの記憶は偽物だとわかってしまう）

ユイ
（これだけ必死になっているすべてを壊すような残酷なこと……できないよ）

レイジ
「しおらしいのですね。暴れもしないで腕の中に収まっているとは」

レイジ
「冗談ではなく、貴女から血を奪ってもいいのですよ。んっ……」

ユイ
「あっ……!?」

ユイ
（首筋にっ……。でも、いつもと違う。すごく優しい感触……）