「お嬢、来てたのか。あっちに行く準備はもう出来てるのか?
お嬢が賭ける想いも、怒りもよくわかっているさ。
でも俺はなによりお嬢が心配だから。……だからお嬢、元気か?
……いまのは本当みたいだな。あと6日、か」
「あ……っと、失礼しましたレディ。お怪我は?
そうだ、お詫びにお茶でも――あ。……残念、逃げられてしまった。
ん? これは彼女の落し物かな。
『あと5日』……さて謎めいているが暇つぶしに考えてみるか」
「これは、エドワードか……もう会議まで4日しかないのか。
わざわざ知らせてきて本当に真面目だな、あいつ。
――生きていたらあの馬鹿と気があったかもな。
……はぁ、帰りたい」
「陛下をお守りする、それが俺たちに課せられた宿命だ。
それに仕事に集中していると……忘れていられるから。
……そうだ、エドたちにも例の予告状の件、相談するかな。
あと3日だ。資料、まとめておくか」
「はぁ、それにしても、仕事が多すぎやしないか。
他家ももう少し書類仕事をこなしてほしいものだが……
あちらもそれなりに進んでいるが、もう少し詰めたいところだな。
……会議が始まるまであと2日、決め手が見つかればいいが」
「例の件はやはり尻尾を掴めないままか。
父上に上申して我が家からも警備を……いや、叱責が関の山か。
……そういえば、新人の子が明日入るといっていたけれどどんな子がくるのか、
みんなと仲良く過ごしてくれるといいな……」