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形人
(
かたちびと
)
長年大切にされた道具に魂が宿り、形を成した存在。
本体である道具とは別に身体が生成され、その姿は人間そっくりに出来ている。
ただ本体は道具であるため、元となる道具が壊れるか、存在を忘れ去れない限り死ぬことはない。
条件が揃えば姿形を変幻自在など人間と異なる点も多い。
証の木札
(
あかしのきふだ
)
形人は持ち主に名前を貰い、木札に刻むことで初めてこの世に存在できる。
木札が壊れてしまうと形を保つことができず道具に戻ってしまうため、形人は肌身離さずこの証の木札を身に着けている。
首や手首など見えやすい場所にあることが多く、人間と見分けるための証にもなっている。
宵禍
(
よいか
)
日暮れ「宵」に禍を運ぶもの。
人間が生み出した恨み・嫉みなど「負の残留思念」によって生まれた異形の化け物。
多くの人間は自分たちが化け物を生み出していることを知らない。
体はドス黒く人間とは異なる歪な形をしており、人間の真似事なのか「人の面」をしている。
人を襲い、田畑を荒らし、他者を新しい宵禍へ変貌させる瘴気を放つ。
宵禍の瘴気(負の感情)に共感してしまうとその者は宵禍になってしまう。
奇虚
(
きこ
)
宵禍討伐のために幕府お抱えの陰陽師によって作られた存在。
外身は神懸りで神より与えられた人間の身体、中身は物に宿った魂を有している。
半分は人間であり、半分は形人。奇虚たちは任務の妨げになるため、生成される際に「あるもの」を失うが、その代わりに宵禍を滅する力が付与される。
雪儀
(
そそぎ
)
宵禍または宵禍になった者の穢れを除き去る「祓い」の儀式の一種。
白皙の一族と奇虚のみが扱える特別な力であり、神力を纏った刃で面を斬ると宵禍を滅することができる。
白皙の一族
(
はくせきのいちぞく
)
代々宵禍退治を生業としていた一族。神に仕えており昔は各地に点々と存在し宵禍討伐をしていたが、現在は消息不明。
容姿は肌の色から髪、目の色まで、その全てが真っ白の姿をしていたと言われている。
御庭番
(
おにわばん
)
江戸時代の第八代将軍、徳川吉宗が設けた幕府の役職。
将軍から直接の命令を受けて秘密裡に諜報活動を行う集団。
御庭番には表と裏が存在しており、対宵禍を専門とする奇虚たちは「裏の御庭番」として所属している。