この国の発展に大きく貢献し、国内でも非常に強い権力を持つ一族で、数家の存在は国内で幅広く認知されている。
数家の中には序列があり、その序列によって数家内での立場や決定権が異なる。
数家の頭首は「梵」と呼ばれ、この梵は数乱戦が始まってから現在に至るまで壱園家が務めてきた。
数家の中の選ばれた者だけが戦いに参加できる。
しかし、とある理由でこの戦いはもう二度と行えないとされてきた。
数乱戦の存在を知っているのは数家の人間のみ。
現在の序列は上から、壱園家・玖折家・参河家・漆原家・伍代家・弐藤家・捌沢家・陸平家・肆形家という並びになっている。
数乱戦が行われなくなってからこの序列は一度も変動していない。
学園内の裏庭に古い鳥居が立っており、刻印数を持った者がその鳥居をくぐると立ち入ることができる。
元々は戦いの神である「梵の神」が祀られていた神社。
その昔、数家たちが村を作る際に廃れていたこの神社を復興させた。
数家の中で村の長を決めることになった時、梵の神が神社を復興した礼として数家たちに数乱戦を与えた。
そしてこの神社が「戦ぎの地」と呼ばれ、戦いの場となっていた。
それぞれの家に一本ずつ刀が与えられ、刀の鍔には各家を象徴する漢数字が刻まれている。
数家の各家から一人が選ばれ刻印数を持つ者は数乱戦で戦うことができる。
数家以外の人間に見られないよう、普段は左手に手袋をすることが数家内では義務づけられている。