榊原 コウ
「あ、そういえばさっき、女将さんに聞いたんですけど……ここ、出るみたいですよ」
榊原 ユウ
「えっ、出るってまさか」
榊原 コウ
「そう――幽霊、だよ」
仙波 ワタル
「ゆ、幽霊!?」
榊原 コウ
「はい。なんでも、この旅館では夜な夜な髪の長い女が徘徊しているそうです」
榊原 コウ
「昔、ここで働いていた女中の霊じゃないかって噂らしいですよ」
翠川 チヒロ
「……ありがちな噂話だな」
望月 ヨウスケ
「全くだ。どうせ何かと見間違えたんだろ」
小野沢 マサト
「うぅ……怖い話聞いちゃったよ……。ボク、夜眠れないかも……」
榊原 ユウ
「オレもですよ……お化け苦手なのにぃ……」
仙波 ワタル
「よし! 夜中トイレに行く時は3人で行こう!」
小野沢 マサト
「あっ、それいいね。お互い助け合おうね」
榊原 ユウ
「うぅ、よろしくお願いします」
翠川 チヒロ
「それはいいんですが、食べないんですか?」
望月 ヨウスケ
「俺達が全部食べますよ?」
仙波 ワタル
「はーやだやだ。これだからデリカシーのないヤツは」
望月 ヨウスケ
「お前がビビリなだけだろうが」
仙波 ワタル
「繊細って言って欲しいね? オレはモデルだからさ、感受性が鋭いの。鈍いアンタとは違うの。分かる?」
小野沢 マサト
「もうっ! ふたりとも、ケンカせずに食べなきゃダメだよ!」
榊原 コウ
「……小野沢さん、先生みたい……」