物 語
幕末、文久三年――主人公である雪村千鶴は、江戸育ちの蘭方医の娘。
父の綱道は娘と離れ京で仕事をしていたはずだった。
連絡が取れなくなった父を心配した千鶴は京を訪れる。
千鶴がそこで見たのは、血に飢える化け物を切り伏せる新選組の隊士だった――。
新選組と奇なる縁により結ばれる千鶴。
行方不明の父を探すうちに主人公の前に現れる謎の刺客たち。
やがて明らかになる新選組の秘密――羅刹の存在――。
狂った時代の中で、理想と信念を胸に刃を振るう男達。
幕末の争いの影で、新選組の闇の争いが始まる――。
[ 羅 刹 ]
幕府の命により雪村綱道が新選組で行っていた実験により生み出された存在。
渡来の「変若水」によって人間の力や治癒を数倍にも引き上げるが、昼夜生活が逆転したり、血の臭いに我を忘れるなど問題が多い。