N o w L o a d i n g

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発売まであと7日

ジーニア
「Ladies and gentlemen! 本日は当CIRCUSの公演にご来場頂き、誠にありがとうございます!」

ジーニア
「これより我々がお届けするのは夢と幻想、希望と笑顔に彩られた胸躍るショーの数々!
どうか皆様、お見逃しなきよう――」

パスハリア
「あれ、何やってるのジーニア? 鏡に向かって突然ポーズ決めたりして……」

ジーニア
「ふふん、もちろん前口上の練習よ!
7日後には満員のお客さんの前に立つんだし、みっともない姿は見せられないじゃない?」

ザフォラ
「満員の観客、ね。そうそう話が上手くいけばいいけどな」

イーオン
「というか前口上よりも先に、練習すべきことがある気がするが……」

ヴィリオ
「でも、気持ちはよーっくわかるぜ。もうじきだと思うとわくわくするよな!」

ジーニア
「ええ、ワタシたちの初公演まで、あとたったの7日」

ジーニア
「どうか楽しみに待っててちょうだいね。まだ見ぬ素敵なお客さん?」

発売まであと6日

ラディ
「おっ、よく来てくれたなお客さん!
今日はなんと限定セールでリーベル特製、はちみつパンケーキが2割引!」

ラディ
「しかも今なら当店のぷりてぃマスコット、このラディ様が接客するサービスつきだ!
ゆっくり食ってってくれよ!」

ラディ
「ふう。相変わらずランチタイムは忙しいぜ。そろそろ休憩休憩……っと」

ラディ
「しっかし……。さっきの客、なんか妙なこと言ってたな。少し前、夜空に巨大な影を見たとか……」

ラディ
「……実は伝説の【ドラゴン】だったりな。って、はは。そんなのありえねえか!」

発売まであと5日

ザフォラ
「謝れ」

ヴィリオ
「おおい、開口一番【謝れ】ってなんだよ! オレ、なんか悪いことでもしたか!?」

ザフォラ
「いいか。ドラゴンって言えば伝説の幻獣。
うちの公演にドラゴンが出てくるって聞けば、当然観客も期待してハードルが上がるはず」

ザフォラ
「なのに実態はドラゴン寄りの大トカゲだ。こんなんじゃ観客を笑顔にするなんて、夢のまた夢だろ」

ヴィリオ
「誰がドラゴン寄りの大トカゲだよ!? つーか、そんな心配すんなって」

ヴィリオ
「どれだけ観客が楽しみにしてたとしても、要はその期待を超えりゃいいんだろ?」

ザフォラ
「簡単に言ってくれるな。それがどれだけ難しいか……」

ヴィリオ
「大丈夫大丈夫! 観客の笑顔で咲く魔法花【フローラ】。絶対に咲かせてみせるって!」

発売まであと4日

パスハリア
「もう後4日で初公演、かあ。さすがにちょっと緊張してきちゃったね」

イーオン
「今から慌てても始まらないだろう。初公演はあくまでも出発点に過ぎない」

イーオン
「今後我々は大陸の五大都市を巡って、公演をしていく必要があるのだから」

パスハリア
「うん。でもすごく長い旅になりそうだし、もう少しサポートメンバーがほしいよね」

パスハリア
「旅の途中でイーオンひとりに、料理に洗濯、掃除とか全部任せるのは、さすがに大変だと思うし」

イーオン
「……するのは別に構わないのだが、自分が手伝う発想はないのか……?」

発売まであと3日

パスハリア
「あ、そういえばヴィリオ。この間ジーニアと話したんだけどね。CIRCUSのメンバーが増えるかもって」

ヴィリオ
「おっ、マジか! で、どんな奴が増えるんだ?」

パスハリア
「うーん、それがまだ考え中なんだって。どのみち初公演には間に合わないしね」

パスハリア
「うちは男ばかりで華やかさに欠けるから、可愛らしい女の子がいいわ……なんて、言ってたけど」

ヴィリオ
「オレはどんな相手でも歓迎だぜ。旅するなら大勢のほうが楽しいもんな」

ヴィリオ
「新しい仲間と一緒に世界を巡るとか、考えるだけでわくわくしてくるだろ?」

パスハリア
「ふふっ、そうだね。優しくて、素敵な女の子だといいけど」

発売まであと2日

ザフォラ
「聞いたか、イーオン。初公演を終えたあとの話だが、CIRCUSのメンバーを増やすらしい」

イーオン
「……自分は、それには反対だ。パフォーマーは四人もいれば充分だろう」

イーオン
「それに検討しているのは女性と聞く。我々の旅はそれなりの危険も伴うだろうし、あまり連れ歩きたくはない」

ザフォラ
「便利で使える女が来るなら悪くないだろ。お前は逆にどんな相手ならいいんだよ」

イーオン
「……そうだな……。やはり芯の通った強い女性が好ましい」

イーオン
「その上で旅の道中に遭遇する、猛獣や魔物を素手で撃退できる者なら、安心してメンバーに加えてもいいと思うが」

ザフォラ
「……そんな女がメンバー入りしたら、俺は逃げ出すからな……?」

発売まであと1日

ラディ
「っし、今日の営業も終わりっと。おーい、そっちも店内の掃除終わったか?」

ラディ
「……って、なんだよ寝てんのか。若い娘が大口開いて居眠りとか、まったく手のかかる奴だぜ」

ラディ
「ったく、幸せそうな顔しやがって。この寝顔だけは子供の頃と変わらねえな」

ラディ
「できればこんな平和で普通な日が、ずっと続いてくれりゃいいんだけどな……」

発売当日

ラディ
「ふう、今日も王都はいい天気だな。またいつもの一日が始まるぜ……」

ラディ
「……って、なんだ今の。通りを派手な連中が歩いてった気が……?」


ジーニア
「いよいよこの日がやってきたわね。国公認のパフォーマンス集団! ワタシたちCIRCUSが最高に輝く日が!」

ジーニア
「さあみんな、心の準備はいいかしら?」

イーオン
「ああ、せっかく与えられた任務だからな。微力を尽くすことを約束しよう」

ザフォラ
「大恥をかくことにならなきゃいいけどな。だが、目的のためになら協力してやる」

パスハリア
「ボクも疲れて倒れない程度に頑張るよ。お客さんみんなに笑顔を届けるために」

ヴィリオ
「んでもって世界中を笑顔の花で、いっぱいにするために……!」

ジーニア
「それじゃ、みんないっせーので……」

全員
「It's Show Time!」