好きなものを好きなだけ追いかけていくことに疑問を抱いたりしなかった。
それが無邪気すぎる幻だったなんて、思わなかった。
……俺が信じた夢を打ち砕かれる日まで、あと7日。
誰かを守り、救いたいと願っていたかつての僕。
夢を追うことが誇りだったあの日々。
今ならわかる。僕はあまりに、愚かだった。
……僕が許されざる罪を犯す日まで、あと6日。
王子として、ファランバルドの男として、多くの義務や責任と共に抱いていた誇り。
それがわずかでも揺らぐ日が来るなど、信じられなかった。
……私が呪われた地の真実を知るまで、あと5日。
中途半端な自分が嫌だった。
早く一人前になりたくて、ずっと足掻いてた。
その選択がどんなに重いものか、知りもせずに。
……オレが封じられた力を取り戻すまで、あと4日。
退屈を嫌い、刺激を求め、自由であることを望んだ。
俺が俺であり続けるために選んだ道。
その裏で犠牲にしたものは、二度と手に入らないはずだった。
……俺が永遠を求め始める日まで、あと3日。
ずっと隠してきた、闇に塗れた僕の姿。
あなたにだけは見られたくなかった、醜い僕の正体。
すべて暴かれてしまったら、僕にはもう何も残らない。
……僕が自分を守る鎧を失う日まで、あと2日。
空っぽな僕は、ただその日が来るのを待っていた。
終わらない時間の中をずっと彷徨いながら、
何も、誰も、求めることを知らないまま……。
……僕が運命と巡り合う日まで、あと1日。
おばあちゃんが教えてくれた、大切な魔法。
たくさんのものが見えるようになった今も、
一番最初の気持ちは、ずっと忘れずにいたい。
今日からまた、歩き出すために――。