オトメイト『終遠のヴィルシュ -EpiC:lycoris-』
- 起こそうと思ったが、やっぱりやめた。
その代わり――。
- イヴ
- 「……お疲れさま、セレス。
毎日ありがとう」
- 外套を脱ぎ、彼女のか細い背中へとかけた。
- セレス
- 「ん……」
- 肌に触れる感触に少し身じろいだものの、
起きる気配はない。
- イヴ
- 「………………」
- その、安堵して眠る表情が――。
- イヴ
- (…………かわいい)
- うん、すごく可愛い。
- イヴ
- (今ならアドルフの気持ちがわかるかも。
……こんなに可愛い妹がいたら、
何があっても守りたくなるよね)
- でも……。
- イヴ
- (……俺はたぶん、
セレスのことを妹だとは思ってない)
- イヴ
- (もっと仲良くなりたい、
女性だと思ってる――)