私立そよぎ学園。

この学園には数家すうけと呼ばれる
九つの名家の子息・息女が在籍しており、
学園内では一目置かれる存在だった。
彼らには秘密があり、
この学園で彼らにしか行えないある戦いがあった。

それは数乱戦すうらんせんと呼ばれるもので、
数家の中にある序列及び数家を統べる頭首【梵】
この戦いによって遠い昔から定期的に決められていた。

ただこの戦いは、一つの数字が欠けたことによって
もう二度と行うことはできないとされてきた。

しかし、突如彼らの前に現れた
【存在するはずのない数字】により、
数乱戦の条件は満たされることに……

― 十の数字が集いし時、
刻印は示し導く戦ぎの地へ



名は崎 紘可。
彼女は始まりと終わりを告げる者。