そうして私と尾崎さん、鴻上さんで
バスの停留所に向かって歩いていた時だった。
路地の奥から、誰かの叫びが聞こえた。
炎と、倒れ伏した人影に私の心臓に激痛が走り抜けた。
背中に冷や汗が浮かび、足が震える。
膝をつくと、本から立ち上る嫌な熱気が肌を刺した。
これは───本物の───炎だ。