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白い煙と共に、煌仁君は狸姿になった。
- 渕田 結茉
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「か、かわいい……! まるでぬいぐるみみたい……」
- 煌仁
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「気に入ってくれた? 僕と一緒に寝ると、ぬくぬくして温かいよ。
ぎゅってしていいからね♪」
- 渕田 結茉
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(妖怪だとわかっているのに、この誘惑には抗えそうもない……!)
- 千暁
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「なるほど、そういう手がありますか…… それなら、私も」
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今度は千暁さんが狐姿になる。
- 渕田 結茉
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「千暁さんの狐姿、初めて見ました。 気品が漂っていて、とても素敵ですね!」
- 千暁
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「ふふっ……ありがとうございます」
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狸と狐の姿は、想像以上に私を誘惑してきた。
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(小さい頃からもふもふしたぬいぐるみとか好きで、よく集めていたんだよね……)
- 千暁
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「久しぶりに人肌が恋しくなったので、
よろしければご一緒させていただけないでしょうか。
一晩中、貴方のお傍におりますよ」
- 渕田 結茉
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「うっ……」