ローズ
「……私は本当にライナス様をお慕いしています。
そうでなければこんなことはできません」
静かに告げると、背伸びをし――
彼の唇にそっと口づけた。
ライナス
「…………」
ローズ
(……赤くはならない。
でも、少しだけ表情が動いた……?)
その表情が意味することを読み取る前にライナスに肩を掴まれる。
ローズ
「! ライナスさ――」
ライナス
「君は俺のことを甘く見過ぎてる」
冷たく告げるとライナスは私の肩を強く押した。
衝撃によろけた私は、そのまま後ろにあったベッドへ倒れ込む。
ライナス
「証明したいと言うのなら……これくらいしないと意味がないよ」
ローズ
「……!」
ライナス
「……ん」
気づいた時には、覆いかぶさってきたライナスに唇を奪われていた。

それもさっき私が彼にしたような触れるだけのキスではなく、噛みつくような、容赦のない口づけだ。