凪咲
「……えっ?」
不意に、何かが髪に柔らかく触れた。
フィン
「似合うな」
風が吹いて、花の香りがふわりと鼻をくすぐった。
フィンが、私の髪に花をさしてくれたらしい。

そっと指で触れてみれば、小ぶりの花が添えられているのがわかる。
フィン
「……摘んだ花で申し訳ないがお前に似合うと思った」
フィン
「想像通りだな」