- フラン
- 「もう大丈夫。ゆっくり目を開けてごらん」
聞こえる言葉に従い、目を開けば――。
誰かが、私を抱き支えていた。
- フラン
- 「怪しい者じゃないよ。
君をどうこうする気もない。
……安心して」
- カルディア
- 「あなたは、一体……?」
- フラン
- 「ごめん。訳あって名乗ることはできない。
……まだ少し、顔色が悪いね」
- カルディア
- 「あの男達は?」
- フラン
- 「皆、倒れてるよ」
- カルディア
- 「死んで……しまったの?」
- フラン
- 「いや、彼らは気絶しただけさ。
五感に強烈な刺激を与えたことで、目を回してるだけ」
- カルディア
- 「よかった……」
- フラン
- 「ふふ、随分優しいんだね。
自分を襲ったヤツらを心配するなんて」